保育士採用面接で聞かれる「きっかけ」にうまく応えるには?
保育士になったきっかけにはどのようなものがあるのでしょうか?採用面接の際にも保育士を目指したきっかけを聞かれるケースは多く、自分なりの答えを持っておく必要があります。ここでは、色々な人のきっかけとなったエピソードや面接時にきっかけを聞かれた際に自信を持って答えられる志望動機の具体例も紹介していきます。
みんなが保育士になったきっかけ
子どもが大好き
私は子どもが大好きなので、保育士として働いてみたいと思うようになりました。また、学生の頃に保育の仕事に携わる機会があり、自分にとって保育の仕事はとても楽しいということを実感。保育士になることを決めました。保育士は子どもたちの成長を見守り、共に楽しみ、そして自分自身も成長することのできる素晴らしい職業です。
子ども達と関わるボランティア活動
子どもが好きなので、子ども達と関わるボランティアに参加していました。今保育士ではない仕事をしていますが、子ども達と関わる仕事がしたい思いが強まってきました。したがって、保育士資格を取得するために保育士試験を受験し、転職しようと思っています。
母のような保育士を目指したい
私の母は保育士で、子どもの頃から母が保育士として子どもたちに接する姿を見ていました。保育士である母の影響を受け、私も保育士の仕事をしたいと思うようになり、保育士として働くことを決断。母はいつも笑顔で思いやりをもって子ども達に関わっていました。今後は保育士としての経験を積み、母のような思いやりのある保育士を目指したいです。
職業体験での素敵な保育士との出会い
私が高校生の時、職業体験で保育園に行くことに。そこで、笑顔の子どもたちに囲まれながら、明るく楽しそうに働いている保育士さんとの出会いがありました。その姿が本当に素晴らしく、私もその方のような保育士になりたいと思い、保育士を目指すことにしました。
保育園の先生に憧れて
子どもの頃に通っていた保育園の先生が、明るく素敵な人で、私にとって憧れの存在でした。先生の影響もあり、保育士になることは私の子どもの頃からの夢でした。子どもの時から小さな子ども達のお世話をすることが好きでしたので、今現在保育士として働くことができてうれしいです。
いろいろな人の「保育士になろうと思ったきっかけ」からわかること
「子どもが好き」という気持ちがきっかけで、保育士になろうと思った人が多いようです。保育士は子どもと関わるお仕事なので、子どもが好きな人が多いのもうなずけますね。
また、保育士である自分の母親、通っていた保育園の先生、職場体験で出会った保育士など、子どもの頃や学生時代に憧れていた人、素敵だと思った人の影響を受けて保育士になった人も数多く存在します。
面接でアピールできる「きっかけ」とは?
「子どもが好き」という理由で保育士を目指す人が多いことから分かるように、「子どもが好き」という理由だけでは他の保育士と差をつけることができません。そこで、もう一歩踏み込み、面接官に印象づけられる「保育士になったきっかけ」の具体例を紹介します。就活・転職活動中の保育士の方はぜひ参考にしてみてください。
子どもの頃の自分の経験を混ぜ込む
志望動機を考える際、「子どもが好き」という理由だけではなく、自分の経験を混ぜ込んでみましょう。
例えば、自分が子どもの時に保育士さんにしてもらったこと、保育園が楽しかったといった経験を志望動機に盛り込むと良いです。そうすることで、他の保育士とは違った志望動機となり、面接官の記憶にも残りやすくなります。
具体例
- 保育園に通っていた頃、担任の先生が優しくて大好きでした。今思えば、先生はいつも子どもの立場に立ち、子どもの心に寄り添う力を持った先生だったのではないかと思います。私も先生のように優しく、子ども目線で物事を考え、そして子どもの繊細な心に寄り添うことのできる保育士になりたいと思っています。
- 保育園の先生がとても愛情深い先生でした。先生にたくさん褒めてもらい、自信を育んでもらいました。また、先生に毎日あたたかく抱きしめてもらい、愛されているという実感を得ることができ、自己肯定感が確立されたような気がします。先生のように子ども達の自信や自己肯定感を育むことのできる、素晴らしい保育士を目指したいと思っています。
- 高校生の時、保育園でボランティア活動を行いました。そこで出会った保育士は、発達に遅れのある子どもを主に担当しておられました。「皆が簡単にできることが簡単にはできなくても、少しずつできるようになった時、生きる力がついたんだなと思って嬉しくなる。」といった話を聞き、感動しました。保育士という仕事は子どもの生きる力を育む素晴らしい仕事であることを知り、保育士になろうと思いました。
- 子ども時代両親が共働きで、朝早くから夜遅くまで保育園で過ごしていました。両親にあまり会えず寂しく感じることもありましたが、先生達がとても良い方ばかりで、先生達のおかげで基本的には毎日楽しく過ごせたと思っています。今度は私が保育士になり、子ども時代の私のように寂しい思いをしている子ども達に寄り添い、明るく楽しい毎日を送ってもらえるよう頑張りたいと思っています。
学んでいくうちに好きになった点をアピール
学生時代に学んだこと、保育士試験の勉強中に学習したこと、また子育てをする中で学び得たことを志望動機に盛り込むと良いです。それから、保育士という職業がさらに好きになったポイントやこの仕事が好きだと実感した場面も志望動機に混ぜ込みましょう。
具体例
- 保育士とは全く別の仕事をしていましたが、やりがいがある仕事がしたいと思い、保育士になることを決めました。保育士試験の勉強をしている中で、テキストに書かれている内容に非常に興味を示している自分に気づき、保育士という仕事に自分は向いているんだと確信しました。今後も引き続き学び続け、専門知識が豊富な保育士を目指したいと思っています。
- 学生時代の保育実習では、慣れない業務に戸惑いを感じましたが、何より子ども達の成長の早さに感動しました。一週間前にできなかったことが、できるようになるなど、子ども達の成長に気づいた時、喜びの気持ちが込み上げてきました。保育士という仕事は、感動と喜びを日々感じられる素晴らしい仕事であることを実感し、保育士として働きたい気持ちが更に強まりました。
- 自分の子どもを育てている時、苦悩や孤独を感じることも正直ありました。しかし、それ以上に子どもと触れ合うことは楽しく、子どもの成長に対する喜びはこの上ないものでした。子育ての悩みを抱えている保護者の皆さんに寄り添いながらも、楽しく幸せな子育てをしてもらう為の役に立ちたいという強い思いがあります。経験と知識に基づき、皆さんの役に立てるような保育士を目指しています。
- 元々子どもが好きで保育士を目指すことにしましたが、保育実習を通して、より一層子どもたちのことが好きになりました。子ども達と関われば関わるほどに、自分の中で母性のような深い愛情が溢れ出すのを感じました。子ども達の今、そして今後の人生がより一層豊かなものになるように、子ども達の人格形成において良い影響を与え得る存在になりたいと思っています。
その保育園独自の魅力を志望動機に混ぜ込む
就職を希望する保育園を選んだ理由についても、志望動機に含めると良いです。たくさんある保育園の中で、どうしてその保育園に決めたのかは、保育園側も知りたいと思っていることでしょう。
保育園見学に行った際に知り得たその保育園独自の活動内容について、どのように魅力的に感じたか、具体的な内容を志望動機に盛り込みましょう。
具体例
- 私は食育に興味があり、食育に力を入れている保育園を探していましたところ、インターネット上で貴園を見つけました。実際に保育園の見学に行かせて頂いた際、野菜を収穫し、調理する子ども達の姿がとても輝いて見えました。私もこの保育園で子ども達に食の大切さを伝えていきたいと思い、志望致しました。
- 私は子ども達が自然の中で遊ぶということが、とても大切だと思っています。身近に自然を感じることで、自然や環境を守ろうという気持ちが育つと思うからです。貴園では、私と同じように、子ども達の自然を大切に思う気持ちを育むことに力を入れていると知り、私の思いと合致していると感じました。ぜひとも貴園で働きたいと思い、志望致しました。
- 貴園のアットホームな雰囲気が、本物の家族のようだと感じました。「卒園しても、いつでも帰ってきてほしい。何か困ったことがあったら、いつでも相談しに来てほしい。」という園長先生の言葉に、温もりを感じました。まるで本当の家族のように子ども達に愛情を注ぐ先生方の姿に感銘を受け、ぜひ貴園にて働かせていただきたいと思い、志望致しました。
- 貴園では他園とは異なり、新しいことをどんどん取り入れており、魅力的な保育園だと思いました。例えば、哲学の時間を取り入れていることに非常に驚きました。子ども達の深く考える力、そして生きる力を育みたいという思いに、深い愛情を感じました。真に子ども達を思い、様々な新しい取り組みを行っている貴園にて勤務させて頂きたいと思い、志望致しました。
特技がある方は具体的な実務に向いているというアピールもあり
特技がある人は、その特技を活かしどのようなことができるかを伝え、アピールしましょう。例えば、ピアノが得意、絵が得意、クレーム処理が得意、保護者とのコミュニケーションが得意など、自分の得意なことを伝え、その特技がどのように保育園運営に役立つかを具体的に説明すると良いでしょう。
具体例
- 私は5歳の頃からピアノを習いはじめ、今もピアノのレッスンに通っています。保育実習でも、保護者の方にピアノが上手だと言って頂いたこともあります。他者と共感し合い、自分の感情を表現する力が音楽にはあります。私はピアノや音楽を通して、子ども達の情操意識を育み、音楽の素晴らしさを伝えたいと思っています。
- 私の特技は絵や切り絵などの創作です。学生時代は美術部に所属していました。子ども達に絵を描くこと、そして創作することの楽しさを伝えたいです。そして、子どもたちの想像力や創造力を育み、豊かな感性を養ってもらいたいです。また、保育園のイベントごとの制作活動や、壁面を装飾する際も、絵や創作する技術を活かせるのではないかと思います。
- 前職では営業事務をしておりましたので、クレーム対応は得意です。お客様からのクレームに対して、問題点を理解し、その上で改善点をお客様に提示するということを日々繰り返し行なっていました。保護者の方から何らかのクレームがあった際、前職の経験を生かして、落ち着いて要点を聞き、対処できる自信があります。
- 私自身も保護者という立場でもありますので、保護者とのコミュニケーションは得意です。保護者がどのような点で不満や不安に思うのか、自分も保護者ですのでよく分かります。普段から保護者とのコミュニケーションを密に取り、保護者との関係を良好に保ち、保護者と保育士が協力し合って子ども達を共に育てる、そのような関係作りに尽力致します。
自分なりに組み合わせるとなお◎
志望動機のアピールポイントを、自分なりに組み合わせるとなお良いです。面接官の印象に強く残るよう、自分を他の保育士と差別化しつつ、この保育園をどうして選んだのか、その理由について述べられると良いでしょう。
保育士として働けるなら他の園でも構わないと思われないように、希望する保育園でなければならない理由を伝えることができれば、より素晴らしいです。
具体例
- 子どもの頃、近所の小さな子ども達のお世話をよくしており、その頃から保育士になることが私の夢でした。学生時代は、特に保育理論や心理学がとても興味深いと感じ、自分でも関連書籍を購入し勉強しました。経験はありませんが、子どもが好きという気持ちと子どもの成長に寄り添える知識は誰にも負けないと自負しております。 貴園は、子ども達の心に寄り添うことを何よりも大切にされている保育園です。先生方が一生懸命子ども達の気持ちに寄り添いながら保育をしている姿に、感銘を受けました。私も貴園にて、子ども達の心を育む保育をしたいと思い志望致しました。
- ホテルでのアルバイト経験があり、社会人としての言葉遣いやマナーをその時身につけました。身に着けた言葉遣いやマナーは、保護者の方とコミュニケーションする際に活かすことができると思います。 貴園を希望する理由としましては、農薬や食品添加物を使用しない、安全な食材を調達し給食を作っていらっしゃるからです。貴園の子ども達の健康、身体、命を大切にしたいという熱い思いに、心が動かされました。
面接で話す「保育士になろうと思ったきっかけ」は事実で良い
「ありきたりな理由しかない」と思っていても、掘り下げてじっくり考えてみると、必ずあなただけのきっかけがあるはずです!
なぜ子どもが好きなのか、なぜ保育士の仕事に惹かれたのか、正直な理由を保育園側のメリットにむずびつけて、素晴らしい自己PRを考えてくださいね。
自分がどうして保育士になりたいのかを掘り下げておくと、思いがけず突っ込まれた際にも自分なりの話をすることができ、面接官に「よく考えている」印象を与えることができます。
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